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健康な食生活を送る中で、子どものこころや身体をすこやかに育んでいくことが、「子どもの食育」の大きな目標です。 食事やおやつの与え方、献立を決める時のポイントなど、日常生活の中で具体的に実践できるアドバイスを教えていただきました。 |
子どもの食事を作る時に、気をつけなければならない点は? 「子どもの舌は、さっぱりした味よりもしつこい味に興味をもってしまうものです。マヨネーズの味など大好きですね。子どもには最初から強い味のものは与えないほうがいいと思います。これは子どもの食事作りの鉄則ですね。おやつにも、トウモロコシやサツマイモを蒸かしたものなど、素材そのものの味を覚えさえていくことがとても大切です。 素材そのものの味を経験させる前に、いきなりスナック菓子を与えてしまうと、子どもは素材の味がわからなくなってしまいやすいのです」 |
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「それから、“何が食べたい?”って、毎日、献立を子どもに聞くこともよくないですね。たまにしましょう(笑)。それって、自分の責任を子どもにゆだねていることと同じだと思うのです。もっと、食の主導権をきちんと親ごさんが持てるといいなあ、と思います。食事作りにおいて自分なりの価値観やルールを持っていると、この食品やこの献立は自分の価値観からはずれるな、というものが見えてきます」
おやつの与え方は? 「食事に与えるべきものとおやつに与えるべきものをわけて考えることが大事です。そしていつ与えるのか。内容と時間、この二つを軸に自分なりのルールを決めておきましょう。もっとも避けたいことのひとつは、泣いて言うことを聞かないお子様に、お菓子を与えて泣きやませることですね。食べ物を何かの手段として使うのは親の姿勢としては望ましくないのです。 とくに幼児の場合は、一日三食におやつをプラスして一日四食と計算するくらいに、おやつも大切な食事の一つとして考えられているのです」 |

「楽しく食べるとか、コミュニケーションを取りながら食べるとか、もちろん大切なことではあると思うのですが、子どもの食生活の中では、我慢するとか、忍耐力を育むとか、食べ物を人に合わせるとか、社会性を身につけさせることもたいへん重要なことです。ですから食事の好き嫌いなども、子どもの趣向に合わせて好きなものばかりを与えるのではなく、 |
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嫌いなメニューもどんどん取り入れて、“煮魚はあんまり好きじゃないけど、今日は頑張って食べてみようね”って、子どもにおもねることなく言える親の姿勢を見せたいですね。子どもの偏食も、大人になったら自然に直ると思っていらっしゃる方がいるかもしれませんが、そんなことはあまり期待できないものなのです」
ご自身も食生活の中で社会性を育てられてきたと感じていますか? 「うちでは、毎日例外なく食事の時間が決められていました。食事の時間になったらどんなに楽しいことをしていてもそれを中断して、食卓につかなければなりませんでした。こんな話をすると、すいぶん窮屈な思いをして育ったように感じられるかもしれませんが、食事の時間を守ることって、家族との約束を守ることでもあるのです。自分以外の人のことを考えて協調性を持つことや人との約束事を大事にすることにもつながっていくのです。 料理も残さずに全部食べることが決まりでした。親とすれば、すべての食べものをいつくしみ、作ってくれた人のことも思うとき、全部たべていく思いやり(マナー)を子供に伝えたかったのだと思います。また、「健康のバランスが良いように作っているから、残さないでね」とよく母は言っていました。 今は核家族が増えて、代々受け継がれてきた家庭のルールや伝統がなくなってしまったから、国が食育なんてことをやらなければならなくなってしまったのかもしれません」 |

東京生まれ。食とテーブルマナーの総合教室「食輝塾」主宰。 日本箸文化協会代表。亜細亜大学、戸板女子短期大学講師。 フードプロデューサーとして、食関連事業企画やメニュー開発、 飲食店・企業・自治体のコンサルティングを手掛ける。 食育、食文化、フードビジネス、健康と食、テーブルマナーをテーマに講演も行う。 著書に、「“いただきます”を忘れた日本人」(アスキー新書)「グルメ以前の食事作法の常識」「接待以前の会食の常識」(講談社)、他多数。
公式サイト http://totalfood.jp |
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